漢方薬と健康法(養生)

夏が終わると、気分が落ち込んでしまう秋うつとは・・・?

こんにちは、「漢方薬局 太陽堂 薬剤師の前原」です。

暑い日が続いていましたが、少し前より涼しい日が増えてきましたね。
 
朝に家を出る時も寒いと感じる時もあるぐらいです。

夏が終わり秋に向かう今の時期、

・「なんとなく気が滅入る」
・「だるさを感じる」
・「寝ても寝ても寝足りない」

そんな風に感じることはありませんか?

このような症状は俗に「秋うつ」と呼ばれるものになります。

今回はそんな「秋うつ」についてお話していきますね~

秋うつの原因

秋に気持ちが沈む原因の一つが「セロトニン不足」です。(セロトニンは感情や気分、精神の安定に深く関わる神経伝達物質。)

セロトニンが不足する事で、不安になることが増えたり、気が滅入ったり、ストレス・イライラを感じやすくなります。

そんな「セロトニン」ですが、太陽の光を浴び脳内で合成される為、夏が終わって日照時間が短くなることで、不足していく事が多いです。

ストレス状態になると体はどうなるのか

気分が落ち込んだ状態や、ストレス状態が続くと私たちは次のような症状を引き起こすことがあります。

・寝不足・過眠
・便秘・下痢
・頭痛
・めまい
・高血圧
・胃痛
・免疫力の低下
・依存症(飲酒、喫煙の量が増える)
・冷え

お気づきでしょうか??

秋や冬になるにつれて発症する頻度が多くなるものばかりが上がっていますね~

秋うつの対処法

「なんか憂鬱だなあ」
「気だるいなあ」

と感じるとき、あなたはどのようにしてストレスを解消していますか?

私のストレス解消法は、好物のチーズを食べることです。

前回、二日酔いのブログも書かせていただきましたが、お酒が大好きな為お酒とチーズ最高の組み合わせになります。

実はこのチーズは先ほどご説明した「セロトニン」の合成成分(必須アミノ酸)なんです。

トリプトファンは

・チーズを含む牛乳やヨーグルトなどの「乳製品」
・豆腐や納豆などの「大豆製品」

などに多く含まれていますので、ストレスを感じている方は「乳製品」「大豆製品」を意識的に食べるようにすると良いですよ。

※うつ病の向精神薬や不眠症で睡眠薬などを服用している方は、トリプトファンの過剰摂取になる場合があるので、私共にご相談下さい。

また休みの日に体を動かしたり、好きなことに打ち込むのもストレス発散になりますよね。

太陽堂のメンバーは運動好きが多くて、先日も登山に行ってきました。

「運動の秋」「食欲の秋」「読書の秋」「芸術の秋」などなど、秋の楽しみもいっぱいあります。

ストレスに効く漢方薬

簡単にですが、症状別に漢方薬をおすすめしています。

・気分がふさいでしまい、なんとなくノドや食道につかえを感じている
半夏厚朴湯をおすすめします。ストレスや疲労で「気」が滞ってしまっている状態を改善する漢方です。

・ストレスにより多尿となる、動悸が止まらない時がある
桂枝加竜骨牡蠣湯をおすすめします。「気」の異常を整える効果があり、気持ちを落ち着ける効果が見込まれます。不眠にも効く漢方です。

今回の記事では、秋うつの原因と対処法(食材など)、おすすめの漢方薬をご紹介しました。

日照時間的に気分が落ち込みやすくなってしまう秋・冬ですが、その反面、ハロウィン、クリスマス、忘年会、新年会など楽しみなイベントも多いのが秋・冬です。

ご紹介した方法で憂鬱を吹き飛ばして、秋も楽しく過ごされてください。

#漢方薬と健康法(養生)