漢方薬について 「半夏厚朴湯」の本当の使い方と喉の違和感に使う理由とは。 facebook tweet はてブ LINE 2017.08.31 by 林 泰太郎 0 特に異常がないのに喉が詰まる… 緊張すると喉に違和感が… この様な病気の事を「神経性食道狭窄症」・「ヒステリー球」・「咽喉頭異常感症」などと言います。 東洋学的には「梅核気(ばいかくき)」や「咽中炙臠(いんちゅうしゃれん)」という表現をしていきます。 「梅核気(ばいかくき)」なんかはそのままの表現になり、梅の種が詰まったような感覚から「梅核気(ばいかくき)」と呼ばれています。 病名は違いますが、全部同じような症状となり簡単に言うと「喉の違和感」です。 喉の違和感=「半夏厚朴湯」という位、喉の詰まりに使われる漢方薬になっています。 病院でも「喉の違和感」には「半夏厚朴湯」を使う事が多いです。 なぜ「半夏厚朴湯」は喉の違和感に効くのか解説していきますね。 「半夏厚朴湯」は 〇半夏 〇厚朴 〇茯苓 〇生姜 〇蘇葉 の5つの生薬から出来ている漢方薬です。 中に入っている「厚朴」と「蘇葉」が気滞を取る漢方薬になり、気の滞りを取っていきます。 喉の詰まりは、「気滞」になり気の滞りです。 実際に何か(痰や食べ物など)が詰まっている訳ではなく、気がうっ滞してしまっているのです。 気のうっ滞は眼に見えるものではないので、検査をしても異常なしという結果が出てきてしまいます。 「半夏厚朴湯」はその気のうっ滞を取ってくれる為、喉の付近にある詰まりを取る効果が高くなってくるのです。 「気滞」を除く漢方薬は喉の違和感を改善する効果があります。 上記でもお書きましたように「気滞」により喉の違和感が出てしまっている可能性は高いです。 その為、自律神経を調節する漢方薬の中で「気滞」を改善する漢方薬は喉の違和感を改善する事が出来ます。 「枳実」という生薬も「気滞」の改善に使い、「枳実」が入っている「四逆散」も喉の違和感を取る効果が高いです。 他の病気にも使う事の多い「半夏厚朴湯」 「半夏厚朴湯」は喉の詰まり以外にも使っていきます。 自律神経の調節をしてくれます。 自律神経の乱れ(ストレス)からくる「喉の違和感」。 もちろん他の自律神経の乱れになる不安神経症や心悸亢進などの疾患にも使う事は可能です。 他にも自律神経の乱れからくる「神経性頻尿」や「胃の不快感」などにも他の漢方薬を組み合わせる事で対応が可能になってきます。 気管支にも効く事から咳にも対応。 「半夏厚朴湯」は、咳にも使っていきます。 咳の漢方薬である「麦門冬湯」と組み合わせる事でしわがれ声を伴う咳の改善をします。 また、最近多くなっている風邪の後の咳に「柴胡剤」を組み合わせる事で改善が見られます。 「半夏厚朴湯」まとめ 喉の詰まりに「半夏厚朴湯」が効く理由は「気滞」の改善にあります。 気のうっ滞を取る事で喉の詰まりを改善していきます。 また「半夏厚朴湯」は、自律神経の調節や咳など幅広い改善が可能な漢方薬になってきます。 漢方って1つの症状だけに使うものではないので奥が深いですよね~ 関連