漢方薬について 実は危険?風邪や花粉症で飲む事が多い「麻黄附子細辛湯」。 facebook tweet はてブ LINE 2018.03.14 by 林 泰太郎 0 今回ご紹介する漢方薬は風邪や花粉症などで病院から出る事が多くなってきている「麻黄附子細辛湯」です。 「花粉症」で苦しまれる方は使う事が多くなってきていますが、実は結構危険な漢方薬です。 「虚弱者(体が弱い人)」や「高齢者」・「病み上がりの人」の風邪に使われる事が多いと書かれていますが、慎重に使わないと重大な副作用も… なぜ危険なのか、どの辺を注意して使っていかないといけないのか「麻黄附子細辛湯」解説していきますね~ 「麻黄附子細辛湯」てどんな漢方薬? 「麻黄附子細辛湯」は 〇麻黄(マオウ) 〇附子(ブシ) 〇細辛(サイシン) の3種類からなるとてもシンプルな漢方薬です。 「小青龍湯」や「苓甘姜味辛夏仁湯」と同様「温」や「熱」の生薬になります。 「附子」が「熱剤」で、「細辛」が「温剤」ですね。 「附子」と「細辛」で発熱なしの悪寒症状に。 「附子」と「細辛」・「麻黄」で咽頭や頭痛・発熱などの症状。 「麻黄」が水毒を改善する事でくしゃみ・鼻水・咳・薄い痰などの症状に使っていきます。 他の漢方薬と比べて一番の違いは「附子」になりますね。 「小青龍湯」や「苓甘姜味辛夏仁湯」にも「熱」の生薬「乾姜」は入っています。 ただ「附子」は「大熱」の生薬になり温める効果が「乾姜」よりも高いです。 その為熱がない「悪寒症状(身体が相当冷えている状態)」に使いやすくなっています。 それでは「麻黄附子細辛湯」の何が危険なのか説明していきますね~ 「麻黄附子細辛湯」は「附子」と「麻黄」に注意。 「麻黄附子細辛湯」は三種類しか入っていない漢方薬ですが、その中の「附子」と「麻黄」は使う時に注意が必要な生薬になっています。 特に「附子」は ・大便秘結(便秘) ・のぼせ(熱感) ・血圧上昇 ・心臓負担(頻脈) など中毒性が高い生薬になっています。 煎じて使って頂く場合は「煎じる時間帯」の調節により「副作用防止」や「使いたい効果」などの調節が可能ですが、粉薬ではどうしても難しくなってしまいます。(「附子」は冷えだけではなく「痛み」にも使う事が多いです。) また「麻黄」にも「心負担」がある為、生薬の天日干しなどの細工をして副作用を防止して使う事が多いです。 「麻黄附子細辛湯」は「高齢者」に適応ですが、「高齢者」の方は心臓に疾患を抱えている方も多く「附子」と「麻黄」を使う際は注意が必要になってきます。 花粉症以外での「麻黄附子細辛湯」が合う疾患は? 「麻黄附子細辛湯」も気管支炎や喘息などの「アレルギー全般」に使えます。 その他にも温める生薬が多い為、「寒冷蕁麻疹」や「冷えからくる神経痛」などにも使う事が可能です。 「麻黄附子細辛湯」 まとめ 「麻黄附子細辛湯」についてご説明させて頂きました。 「麻黄附子細辛湯」は最近病院でも出る事が多い漢方薬の1つになっています。 「心負担」などの副作用も強いので使う時はぜひ注意しながら使って下さい。 花粉症やアレルギーに使う漢方薬は「小青竜湯」や「苓甘姜味辛夏仁湯」などもありますのでぜひそちらもご覧になって見て下さいね。 「小青竜湯」 「苓甘姜味辛夏仁湯」 また今回ご紹介しました「花粉症・アレルギー性鼻炎」。 近年アレルゲンは関係しない鼻炎「血管運動性鼻炎」に関しては、ホームページでお話ししています。 ぜひ参考にされてみて下さい。 太陽堂ホームページ 「花粉症・アレルギー性鼻炎」 太陽堂ホームページ 「血管運動性鼻炎」 関連