漢方薬について

腰から足への冷え・腰痛には「苓姜朮甘湯」をぜひ。

今回ご紹介する漢方薬は「冷え」「腰痛」に使う事の多い「苓姜朮甘湯」です。
 
腰痛といっても骨からくるような痛みではなく「冷え」からくる痛みに使う漢方薬になっています。
 
その為、「冷え」を改善する漢方薬が「苓姜朮甘湯」と考えて頂けたら良いかもしれません。
 
どの様な作用で冷えを治していくか「苓姜朮甘湯」の解説していきますね~

「苓姜朮甘湯」てどんな漢方薬?

「苓姜朮甘湯」

〇茯苓(ブクリョウ)
〇乾姜(カンキョウ)
〇白朮(ビャクジュツ)
〇甘草(カンゾウ)

の4種類からなる漢方薬になります。
 
何か見覚えあるな~という方、正解です。
 
前に説明した事のある「苓桂朮甘湯」から「桂枝」を抜いて「乾姜」を加えた漢方薬が「苓姜朮甘湯」になります。
 
「茯苓」の「苓」・「乾姜」の「姜」・「白朮」の「朮」・「甘草」の「甘」で「苓姜朮甘湯」です。

「苓桂朮甘湯」に関しても詳しく書いていますので、興味のある方は「苓桂朮甘湯」をご覧になって見て下さい。
 
太陽堂ブログ めまい・耳鳴りで使われる「苓桂朮甘湯」はどんな漢方薬?
 
中身を見ていると「苓姜朮甘湯」「利水効果」が高く、身体を温める為にあるような漢方薬だな~と思います。
 
水の巡りを良くする「白朮」「茯苓」で水毒の改善。
 
「乾姜」「甘草」で水を温める事による利水作用を強めています。
 
この「乾姜」「甘草」の組み合わせは「甘草乾姜湯」という漢方薬があるくらい良くある組み合わせです。
 
身体を温める事でアレルギーにも使え、花粉の時期に大活躍する「小青竜湯」「甘草乾姜」が隠れているんですよ~(隠れミッキーみたいですね(笑))
 
また話しが脱線するのですが、昔鼻水が酷い時に「甘草乾姜湯」を師匠に勧められて飲んだら、気管に入って蒸せて咳が止まらなくなるという苦い思い出が…
 
その時は咳や鼻水が増えました。(ちゃんと飲めば咳も鼻水も止まります。(笑))

「苓姜朮甘湯」で身体を温め色々な症状を改善。

「冷え(特に腰から下の冷え)」に使える「苓姜朮甘湯」ですが、「温」の作用により「痛み」にも使う事が可能です。
 
痛みに使える部位としては、主に腰から下の症状になり「坐骨神経痛」「腰痛」を改善していきます。
 
また「多尿」「夜尿症」など冷えからくる症状、利水効果を利用して「妊娠腎」などにも使う事が可能です。

「苓姜朮甘湯」 まとめ

「苓姜朮甘湯」についてご説明させて頂きました。
 
知っている方も多い「苓桂朮甘湯」に近い漢方薬になり、「桂枝」「乾姜」に変えた漢方薬です。
 
「乾姜」が入っている分「冷え」を取る効果を高め、冷えからくる症状を改善していきます。
 
腰から下で冷えからくる症状には何でも使え「腰痛」「多尿」「腎臓病」など幅広い範囲で使っていく事が出来ます。
 
今回ご紹介しました「冷え性・末端冷え性」「坐骨神経痛」「腰痛」に関しては、ホームページでお話ししています。
 
ぜひ参考にされてみて下さい。
 
太陽堂ホームページ 「末端冷え性・冷え性」
 
太陽堂ホームページ 「坐骨神経痛」
 
太陽堂ホームページ 「腰痛症・慢性腰痛」