漢方薬について 貧血が治る?生理不順や皮膚病も改善する漢方「四物湯」。 facebook tweet はてブ LINE 2018.05.31 by 林 泰太郎 0 今回ご紹介する漢方薬は「貧血」や「冷え性」・「生理不順」・「更年期症状」などに使う事の多い「四物湯」です。 「四物湯」は簡単に言うと血の補充をしてくれる漢方薬です。 前に「オ血(血の滞り)」のお話を「桂枝茯苓丸」の説明の時にさせて頂きましたが、今回は血不足の「血虚」になります。 「オ血(血の滞り)」について興味のある方は「桂枝茯苓丸」をご覧になって見て下さい。 太陽堂ブログ 「オ血」って何?「オ血」の漢方薬、「桂枝茯苓丸」とは。 それでは「血虚(血不足)」を改善してくれる「四物湯」の解説していきますね~ 「四物湯」てどんな漢方薬? 「四物湯」は 〇地黄(ジオウ) 〇芍薬(シャクヤク) 〇川キュウ(センキュウ) 〇当帰(トウキ) の4種類からなる漢方薬です。 「四物湯」は冒頭でもお話ししました「血虚(血不足)」や「血燥」・「血虚による神経症」を改善する漢方薬になります。 新しい「血燥」という言葉が出てきましたね(笑) 「血燥」とは乾燥になり「口やのどの乾き」・「皮膚の乾燥」などの症状として現れます。 「乾燥性の皮膚病」は「血燥」の分類となり「四物湯」を使う事が多いです。 それでは中に入っている生薬を見て行きましょう~ 「補血」で「血流改善」の「地黄」と「補血」で「血中内利水」の「芍薬」。 下焦の血を巡らせる「当帰」と上焦の血を巡らせる「川キュウ」の4種類です。 この中の「地黄」は注意が必要な生薬で、副作用で胃腸障害や下痢が出てしまう事があります。(「人参」を上手く組み合わせると副作用は軽減します。) 「四物湯」を組み合わせて効果を発揮しやすくなります。 「四物湯」は単独では使う事が少ない漢方薬になっています。 一番知られているのが「黄連解毒湯」と組み合わせた「温清飲」と「苓桂朮甘湯」を組み合わせた「連珠飲」です。 「黄連解毒湯」と組み合わせた「温清飲」は「皮膚病」や「高血圧」・「更年期障害」などで使う漢方薬になっています。 太陽堂では「乾燥性の皮膚病」に使う事が多いです。 また「苓桂朮甘湯」を組み合わせた「連珠飲」ですが「貧血」や「心臓神経症」・「起立性調節障害(OD)」などに使う事が多くなっています。 元々「苓桂朮甘湯」は「めまい」や「心臓神経症」に使う事が多く、そこに貧血などの症状が加わった場合が「四物湯」を合わせた「連珠飲」です。 その為近年多くなっている「貧血を伴うめまい」の症状が出やすい「起立性調節障害(OD)」には効果が高くなっています。 その他にも「四君子湯」を合わせた「八珍湯」や「八珍湯」に「桂枝」と「黄耆」を組み合わせた「十全大補湯」など「四物湯」は数ある漢方薬のベースとなる漢方薬です。 「四物湯」 まとめ 「四物湯」についてご説明させて頂きました。 「血虚(血不足)」や「血燥」を改善する漢方薬が「四物湯」になっています。 特に「貧血」などの「血虚(血不足)」の症状には使いやすい漢方薬です。 組み合わせる事でまた別の効果もうむ「四物湯」ですが色んな漢方薬のベースになっています。 「四物湯」を使う時は胃腸障害や下痢がちの方は注意しましょう~ また今回ご紹介しました「起立性調節障害(OD)」・「更年期障害」・「心臓神経症」に関しては、ホームページでお話ししています。 ぜひ参考にされてみて下さい。 太陽堂ホームページ 「起立性調節障害(OD)」 太陽堂ホームページ 「更年期障害」 太陽堂ホームページ 「心臓神経症(動悸・息切れ・過呼吸・胸痛)」 関連